2008-01-01から1年間の記事一覧

実は結末を知らない完結した名作コミックランキング

gooランキングの実は結末を知らない完結した名作コミックランキング、挙がってるコミックのなかでわたしが結末を知っている(はず)作品はこんな感じ。「はず」と書いたのは、確かに最後まで読んだんだけど、はっきりと結末を思い出せない作品がちらほらある…

『デザインノート』No.20で折形デザイン研究所・山口信博さんにインタビュー

さてさて、『デザインノート』*1No.20が発売になりました。2004年11月に創刊以来、季刊→隔月刊で発行してきた『デザインノート』も、もう20号になるんですね。2号から関わっているので、なんだか感慨深いです。さて、今回の特集は「空間とマテリアル」。今回…

玉しきを雪に見立てて。

名刺を新しくしました。 よく見えないかもしれないけれど、白い紙の表面にうっすらふんわりと水玉模様が施されています。「玉しき」*1という特殊紙にスミ色で文字を刷りました。長らく、乳白色の透明感のあるスケルトン台紙にグレーの筆文字で名前を刷った名…

肩書きのつけ方や言葉の定義に、職業観が表れる。

前の記事で新しい名刺のことを書きました。今回の名刺で従来と変更したのは、紙やインクの色、デザインだけではありません。これまでは「Writer & Editor」としていた肩書きを、「ライター/編集」と変えました。直接的には松本弦人さん*1に名刺をお渡しした…

『イラストノート』No.7で宇野亜喜良さんにインタビュー

季刊『イラストノート』No.7(2008/07/16発売)*1にて、巻頭の宇野亜喜良さんインタビューを担当しました。全12ページというボリュームで、インタビュー、絵本を中心とした作品紹介、そして色鉛筆と水彩で描く繊細なイラストレーションのメイキングまでをつ…

『文字は語る』が単行本になりました。

月刊「DTPWORLD」*1で連載中の「文字は語る」*2が、今月のはじめに書籍化されました。わたしは2人のライターさんの後を引き継ぎ、2007年7月号から取材執筆を担当してきました。今回所収されているインタビュー(作り手は考える/使い手は考える)18人分のう…

「プラネテス」1〜4 幸村誠

プラネテス(1) (モーニング KC)作者: 幸村誠出版社/メーカー: 講談社発売日: 2001/01/20メディア: コミック購入: 19人 クリック: 453回この商品を含むブログ (435件) を見る使用済み衛星や太陽電池…増え続ける宇宙ゴミ「デブリ」=「宇宙空間にあって役割を果…

文字は語る「平野甲賀さんに聞く 描き文字の力」

取材・執筆を担当している月刊DTPWORLDの連載企画「文字は語る」、2008年8月号*1で、描き文字師・装丁家の平野甲賀さんに「描き文字の力」について語っていただきました。圧倒的な存在感と個性を放つ平野甲賀さんの描き文字は、きっとだれもが一度は目にした…

「サンキさんの残したカタチ」

ポストをのぞくと、「サンキさんの残したカタチ」が届いていた。先月末のことだ。5月に四谷で行なわれた「活版凸凹フェスタ2008」というイベントの片隅で、「サンキさんの残したカタチ」という特別企画展示が行われていた。墨田区にあった町のちいさな活字版…

「奇想」にまつわる本など

奇想の図譜 (ちくま学芸文庫)作者: 辻惟雄出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2005/04/01メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 13回この商品を含むブログ (42件) を見る奇想の系譜 (ちくま学芸文庫)作者: 辻惟雄出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2004/09/09メ…

「異形のモノに美は宿る」

『爆笑問題のニッポンの教養 異形のモノに美は宿る』を読んだ。爆笑問題のニッポンの教養 異形のモノに美は宿る 日本美術史作者: 太田光,田中裕二,辻惟雄出版社/メーカー: 講談社発売日: 2008/02/19メディア: 新書 クリック: 2回この商品を含むブログ (8件) …

痕跡が伝えるもの

手の痕跡が見えるものって、やはりそこに描かれているもの以上に情報量があるというか。 先日、まもなく開催の「祈りの痕跡。展」について浅葉克己さんにお話を伺っていたときに、わたしが言っていた言葉。お前の言葉かよ! 自分の言葉をメモすんなよ!とい…

「自分の顔さえ見ることなく、私たちは死んでしまう」

先月から読み続けていた佐治晴夫さん+松岡正剛さんの『二十世紀の忘れもの―トワイライトの誘惑』をようやく読み終わりました。かなり読みごたえたっぷり、かつ、理系に振れている話題が多くてわたしの頭ではなかなか理解できない部分もあったのですが、読み…

いまは詳しくないけれど

深く知りたい、興味があるという分野について詳しくなるには、そのテーマを仕事にしてしまうのが一番だなあと最近つくづく感じる。仕事でない場合はどうしても仕事を優先してしまい、結局は時間がなくなってしまう。詳しくないことを仕事にするのは、それが…

バウハウス・デッサウ展

上野の森美術館のあとは芸大美術館に行こうと最初から決めていたのだけれど、「最後のマンガ展」であまりにも心を揺さぶられすぎて、上野公園でしばらくぼーっとする時間が必要だった。少し休んだあと、気持ちのよい緑のなかを抜けて、東京藝術大学へ。お目…

「井上雄彦 最後のマンガ展」

上野の森美術館で開催されている「井上雄彦 最後のマンガ展」*1を観に行ってきた。この日のために『スラムダンク』そして『バガボンド』を全巻読破したのだ*2。前売り券を買って行こうと思っていたのに、なんと25日で販売終了していた。し、しまった…。1日間…

「我事に於て後悔せず」

ひと月ほど前に読んだ小林秀雄の文章「私の人生観」(昭和24年)に、宮本武蔵の独行道のなかの一条、「我事に於て後悔せず」という言葉について触れられた部分があり、メモしてあった。その時には腑に落ち切らず、しかし素通りすることもできなくてメモした…

追い求めると立ち上がってくるものがある。

先日、浅葉克己さんにお会いした。20年にわたり「文字を探す旅」を続けてこられている氏が、こんなことを言っていた。 「不思議なもので、『文字』そのもののために旅をしなければ、『文字』は決して立ち上がってこない。広告の仕事のロケのついでに文字も見…

「今のど真ん中の繰り返し」

井上雄彦さんの『バガボンド』を28巻まで読んだ。ああ、いますぐにでも「最後のマンガ展」を観に行きたい。気がはやる。心に残った言葉をいくつか。 先を何も望むな先にも 後にも 寄りかからず今の ど真ん中の 繰り返し(井上雄彦『バガボンド』28巻) 武蔵…

プラスアルファがプロの証し

録画してあったなかから、6月10日放映の「プロフェッショナル 仕事の流儀」を見た。野生の猛禽類を救い続ける獣医師・齋藤慶輔さんの回。 ペットや家畜と違い、野生の猛きん類の治療に教科書はない。齊藤は、試行錯誤を重ね、自ら治療法を編み出してきた。 …

学ぶとは/生きるとは

ここのところ、あちこちの本を読みながら、どれも読了できずにいるのだけれど。 佐治晴夫さんと松岡正剛さんの対談『二十世紀の忘れものーートワイライトの誘惑』のなかで、こんな一節があった。 佐治●そうですね。たとえば科学は、すべてを割り切ってわから…

ナガオカケンメイさんの「情熱大陸」

仕上げなければならない雑誌原稿があれやこれやと重なっていたけれど、ほんの少し、ひと段落。そんなわけで録画したままきちんと見れていなかったナガオカケンメイさんの「情熱大陸」*1を見た。ナガオカさんは、自らを「喧嘩師」と言う。番組冒頭で「自分で…

「スラムダンク」を読み終えた

先日、「スラムダンク」を全巻読み終えた。 身体も心もぶるぶる震えて、しばし放心状態になった。この余韻から抜け出したくなくて、一切のインプットを断ちたいような衝動に駆られた。スポーツマンガには目がないほうなのに、なぜいままでちゃんと読んでいな…

文字は語る「永原康史さんに聞く デジタルフォントがもたらす楽しみ」

取材・執筆を担当している月刊DTPWORLDの連載企画「文字は語る」、2008年7月号*1ではグラフィックデザイナー永原康史さんに「デジタルフォントがもたらしてくれる新たな文字の楽しみ」について語っていただきました。* * * *『日本語のデザイン』という…

ナガオカケンメイさんが「情熱大陸」に登場

いつも日記*1を拝読しているので、ナガオカさんが「情熱大陸」の取材を受けていることは知っていたけれど、放映日が次の日曜日(15日)に決まったらしい*2。取材のことに触れた日記で、ナガオカさんがこんなことを書いていた。 ふだんなにげなく仕事をしたり…

瀬尾まいこ『天国はまだ遠く』

実のところ、そんなに多く本を読むほうではない。けれどもある程度量のある、対象を掘り下げた原稿を身を削る思いで書いたあと、そのアウトプットによって空虚になったように感じる自分の中身を、いつも物語で埋めつくしたい衝動に駆られる。頭が疲れている…

平野甲賀『僕の描き文字』

僕の描き文字作者: 平野甲賀出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2007/05/19メディア: 単行本 クリック: 10回この商品を含むブログ (18件) を見る平野甲賀さんの『僕の描き文字』を読んだ。これまで数千冊の装丁を手がけてきた「描き文字師」平野甲賀さんが1…

祖父江さん素敵。

いま『文字のデザイン書体のフシギ』という本を読み進めていて、これがすこぶる面白い。神戸芸術工科大学で主に1年生を対象に行われた連続特別講義録。祖父江慎さんの講演録は口調がそのままに写し取られたような感じで、読んでいると祖父江さんの声が聞こえ…

新連載「名工の肖像」始めました。

“プロなら知っておきたいデザイン・印刷・紙・加工の実践情報誌”『デザインのひきだし』5号が発売されました!(amazonのデータを見ると6月9日発売になっているので、店頭に並ぶまでもう少しかかるかも。すみません) 第一特集は「凸凹な印刷・紙・加工テク…

「冒険王・横尾忠則」展を見てきた

開催前から必ず行こうとチェックしていた世田谷美術館の横尾忠則展。会期終了まであと2週間というところで、ついに行ってきた。 「冒険王」。アート界を走り続ける横尾忠則(1936年〜)に、これ以上ふさわしい称号はないだろう。1960〜70年代の鮮烈なグラフ…