文字は語る「平野甲賀さんに聞く 描き文字の力」


取材・執筆を担当している月刊DTPWORLDの連載企画「文字は語る」、2008年8月号*1で、描き文字師・装丁家平野甲賀さんに「描き文字の力」について語っていただきました。

圧倒的な存在感と個性を放つ平野甲賀さんの描き文字は、きっとだれもが一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。なにか法則性に基づいて描かれた文字ではなく、同じ文字が複数回登場すると、一つひとつ形がバラバラ。そんな「脅迫状」みたいな描き文字で、フォントまで作ってしまった平野さん。その名も「コウガグロテスク」。あるとき「僕は描き文字で行くと決めたんだ」という平野さんが、描き文字の持つ力をどう考えているのか、あの強烈な個性の「コウガグロテスク」の使いこなし方は……などなど、興味深い話題がたくさんのインタビューでありました。初めてお会いしてみて、その感覚の若さに驚くことしきり。3年前から神楽坂で小劇場を主宰し、常に若者と接しているからでしょうか。静かにお話するなかに、尖ったセンスを伺わせる部分が見え隠れする、かっこいいお方でありました。

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