2008-01-01から1年間の記事一覧

あたし彼女 読んだ みたいな/けっこう面白い みたいな/てか/このタイトル 何人目だっつーの!

第10回日本ケータイ小説大賞の大賞受賞作品「あたし彼女」が話題沸騰ですね。この文体を真似たタイトル/エントリー/コメントが、受賞発表後に一体いくつ書かれたんだろう? ご多分に漏れず、わたしも書いてみたわけですが。これまでケータイ小説ってまった…

書物は「連続と切断」からできている。

前のエントリーで、ケータイ小説「あたし彼女」のことを「ページネーションの感覚において、ウェブ上の小説より書籍に近い感覚で作られているかも」と書きました。なぜ「書籍に近い」と感じたのでしょうか。 「ページネーション」とは? ブックデザイナー鈴木…

「光の極限を求めて」ーー『デザインノート』No.21で平野敬子さんにインタビュー

『デザインノート』*1No.21が発売されました。特集テーマは「18人の女性クリエイター」。さまざまなクリエイションで時代を動かす女性たちが登場しています。今回、わたしはNTTdocomoの携帯電話「F702iD所作」や東京国立近代美術館のVI、小沢健二さんのCDな…

邪魔、このありがたきもの。

先日に引き続き、齋藤孝氏の『座右のゲーテ』から。 先日のエントリーで「小さな対象を扱う」という話に対し、id:pollyannaさんがブクマコメントで「この技術は、日々の暮らしで乗り越えなければいけない「山」にも通じるのかなあ、と思ったり。」と書いてく…

「ほんたった」が便利すぎる

メディア: 購入: 1人 クリック: 25回この商品を含むブログを見る参考資料として本を見ながらPCで原稿を書いたり、読み終えた本のなかから気になった箇所をメモしたりするとき、本を開いたまま固定しなくちゃならない。腕で無理矢理おさえてみたり、筆箱とか…

『座右のゲーテ ーー壁に突き当たったときに開く本』齋藤孝

齋藤孝氏の『座右のゲーテ』を読み終えた。 氏自身が30代で改めて読んだとき、具体的な行動の工夫を開陳した「上達論」としてとてつもなく惹かれたという“『ゲーテとの対話』を軸に、現在を生きるわれわれにも有益と思われるゲーテの言葉を選び、それを「発…

原稿用紙100枚、どうやって書きあげる?

齋藤孝著の『座右のゲーテ』で一番最初のノウハウとして紹介されているのが、「小さな対象だけを扱う」だ。壮大なテーマや膨大な量に取りかかろうとするとき、なにから手をつけてよいかわからず途方に暮れたまま、一歩も動けなくなってしまうことがある。そ…

「つかもうぜ!○○ボール」といえば。

オレンジ色のアレですよね。ええ、わが家も親子2代で楽しんでます(何年越し?!)。名作ですね。ハリウッドも食いつくわけですね。 ……と思ったら、「つかもうぜ!オダギリ・ボール」って(笑)http://www.shiseido.co.jp/uno/ojball.htm資生堂UNOのTVCMで「オ…

オノ・ナツメ『さらい屋五葉』1〜4

以前から気になっていたオノ・ナツメ作品を初めて読んだ。作者としては初の時代もので、既存のファンには意外な路線だったようだけれど、なんとも味わい深い。「さらい屋」とは「かどわかし」つまり誘拐を稼業とする者。「五葉」はその組織の名前。組織とい…

文字は語る「鈴木一誌さんに聞く 第三世代明朝と書体の選び方」

取材・執筆を担当している月刊DTPWORLDの連載企画「文字は語る」、2008年10月号*1は、ブックデザイナーにして季刊『d/SIGN』誌責任編集の鈴木一誌さんのご登場。活版〜写植を経て黎明期からいち早くDTPを導入し、使い手の立場からデジタルフォントを見続けて…

人が休んでいる間に

昨晩、たまたまTVをつけていたら、「情熱大陸」が流れ始めた。俳優・松田翔太を取り上げた回だった。彼の出世作となった「花より男子」は観ていないのだけれど、「LIAR GAME」で観て以来、なんとなく気になっていたのだ。その端正な顔立ちや、すっとしたたた…

まだまだ迷う来年の手帳

先日どうする来年の手帳 - 雪景色という記事を書きましたが、まだ迷ってます、来年の手帳。 ネットで見ているだけでは決まらないので実物をチェックしようと、外出ついでにLoftに行ってみましたが、店頭にあった革カバー、ナイロンカバーのなかでは結局決心…

「展覧会ガイド」を考える

先月末に松屋銀座で開催されたナガオカケンメイさんの「デザイン物産展ニッポン」、そして現在ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)で開催中の平野敬子さん「デザインの起点と終点と起点」展は、「展覧会ガイドのあり方」についても考えられていた展覧会…

「惜しまなさ」

結局のところ自分の武器は、「労力の惜しまなさ」にあるんだなあとつくづく思う。とても要領の悪いやり方だけれど、それ以外の方法をわたしは知らない。「惜しまなさ」が尋常でなくなればなくなるほど、強みになる。当たり前のことだけれど、そこを突き進む…

平野敬子「デザインの起点と終点と起点」展

昨日、平野敬子さんの個展「デザインの起点と終点と起点」を観に、gggに行ってきた。 ギンザ・グラフィック・ギャラリーでは、2008年9月企画として<平野敬子「デザインの起点と終点と起点」>を開催いたします。 平野敬子は関わってきた全ての仕事を、強い…

たむけんと「広告」と。

7月末に発売された雑誌『広告』(博報堂)の特集が、全編「漢字タイポス」で組まれていると聞いたのは、すこし前のことでした。「タイポス」。写植世代にはたいへん懐かしいフォントです。 1960〜70年代に一世を風靡し、新書体ブームのきっかけをつくったデ…

どうする来年の手帳

いやはや、もう来年の手帳の話をする時期ですか。びっくり。 ほぼ日手帳2009が昨日から発売になったのですね。さて、どうしよう。2006年から、ほぼ日手帳を愛用しています。その前は手帳のシステム自体を取り入れたくて、フランクリン・プランナーを使ってい…

デザイン物産展ニッポン

ナガオカケンメイさんの日記*1や「情熱大陸」を見て、以前から楽しみにしていた展覧会「デザイン物産展ニッポン』が今日から始まったので、早速行ってきた。 ものづくり大国、日本。積み重なる歴史の中で、わたしたちは自分たちが作り出した「もの」で、自分…

「黒 ヒミツ 製造」と「OPL Colorful BLACKS」

王子製紙の「OJI PAPER LIBRARY」で、9月1日から新しい展覧会がスタートするそうだ。今度は「黒」。 そして、9月1日(月)より、シリーズ第8回企画展がスタートします! 第8回企画展「黒 ヒミツ 製造」 2008年9月1日(月)〜2008年11月27日(木)、9:00〜17:00…

地を這うように/思想は一度持てばいいものではない

昭和のくらし博物館の勉強会へ。冒頭、小泉和子先生の言葉。 生活史では、上から物事を見るのではなく、地を這うようにしてものを見ていくことが大切なんです。それがわたしたちのスタンス。 ガツン。決して忘れてはいけない視点。メンバーの発表に対しての…

蓮は

「蓮は泥より出でて泥に染まらず」 見事な蓮だった。* * * *大学時代、「Lotus Blossom」という曲を演奏したっけ。かっこいい曲なんだこれが。Kenny Dorhamの「QUIET KENNY(静かなるケニー)」に収録されている演奏が有名だけど、あのまったりした感じ…

くも

先日、見事な蜘蛛を見た。大きくて怖い。でも見入ってしまった。見事な蜘蛛の巣を見ると、この絵本を思い出す。くも作者: 新宮晋出版社/メーカー: 文化出版局発売日: 1979/06/10メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (16件) を見るある夏の一…

「祈りの痕跡。」展

某月某日、東京ミッドタウン内にある21_21 DESIGN SIGHT*1に、地球文字探検家 浅葉克己ディレクション。「祈りの痕跡。」展を観にいってきた。展覧会開催前に月刊「DTPWORLD」連載「文字は語る」の取材で浅葉さんにお話を聞いていた*2ので、とても楽しみにし…

「小袖 江戸のオートクチュール」展

某月某日、サントリー美術館*1にて「初公開 松坂屋京都染織参考館の名品 小袖 江戸のオートクチュール」展も観てきた。 江戸時代の服飾形式の中心であった小袖は、形がシンプルなため、模様や色などの意匠を見せることが重視された衣服です。上層階級の女性…

文字は語る「浅葉克己さんに聞く 痕跡から生まれる文字」

取材・執筆を担当している月刊DTPWORLDの連載企画「文字は語る」、2008年9月号*1は、アートディレクターにして地球文字探検家の浅葉克己さんが登場。7月19日から9月23日まで21_21DESIGN SIGHTで開催されている「祈りの痕跡。」展を通し、「文字」「書くとい…

ピンで描く「ルミノドット」

[rakuten:mikasacamera:10004353:detail] excite.ismの記事で知った、これ*1。楽しそう〜! Web Magazine「エキサイトイズム」 | ism.excite.co.jp 2枚のメッシュパネルの間に図柄が描かれたテンプレートをはさんで、透けて見えるテンプレートの色に合わせて…

「手を動かす」ことの効果

火曜日に放映されていた「プロフェッショナル 仕事の流儀」のなかで、宮崎駿監督は映画のアイデアが浮かんだとき、それをふくらませ育てるために、まずは自分の描きたい場面をひたすらにイメージボードに描いていくのだと言っていた。頭で考える前に、まずは…

とれなければ、焼きつけるしかない。

ナガオカケンメイさんが企画している展覧会「デザイン物産展ニッポン」の準備が大詰めを迎えているようだ。日記を拝見しながら、今度はどんな喧嘩をしかけてくれるんだろうとわくわくしている。 7月30日の日記でナガオカさんは、「展覧会の体温」という話を…

あるがままを受け止める

昨日参加した某ワークショップで、講師の方のある言葉が心に残った。 あるがままを受け止めて、そこから何ができるか考えよう。 差別や偏見に苦しむ人々への支援活動を行なっている立場からの言葉で、実際に行動に移してきた人ならではの重みをたたえていた…

読みやすさ、わかりやすさってなんだろう。

先日、鈴木一誌さんを取材した時に、「読みやすい紙面ってなんだろう」という話題になった。見た目どんなに読みにくそうな、ちっちゃーい文字の記事でも、そればっかりを夢中になって読んでしまうようなことがある。氏曰く、「結局のところ読みやすさという…