「光の極限を求めて」ーー『デザインノート』No.21で平野敬子さんにインタビュー

『デザインノート』*1No.21が発売されました。特集テーマは「18人の女性クリエイター」。さまざまなクリエイションで時代を動かす女性たちが登場しています。今回、わたしはNTTdocomoの携帯電話「F702iD所作」や東京国立近代美術館のVI、小沢健二さんのCDなどを手がけた平野敬子さんを取材しました。

「光の極限を求めて」ーー現存する高級印刷用紙のなかで最も白い紙「ルミネッセンス マキシマムホワイト」の開発に携わり、「F702iD所作」ではどの携帯電話より白色度の高い、究極の白「真白」をつくりあげた平野さん。彼女の作品を読み解くうえで、「白」は欠かすことのできないキーワードです。彼女にとって「白」とは何なのか、その手でどのような「白の世界」を生み出してきたのか……。全10ページにわたり、その考え方の核となるもの、機能的で美しい作品群、そして作品を生み出す過程を紹介しています。

メイキングには、今月29日(月)までgggで開催中の個展「デザインの起点と終点と起点」*2空間構成の軌跡も。2006〜2007年の2年間アートディレクションを手がけた『婦人画報』の表紙&巻頭メイキング記事では、平野さんの描いたコンテや撮影現場の記録写真の数々などを紹介しています。取材では、質の高いものを生み出すために、ここまで心血を注いでおられるのかと、驚嘆の連続でした。

誌面から少しでも、その熱量をお伝えできれば幸いです。

平野敬子さん(コミュニケーションデザイン研究所) http://www.cdlab.jp/

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実は今回の特集では、トップで野田凪さんが登場されています*3。そのこともあり、最初に訃報をうかがったときには耳を疑いました。これからのお仕事についても、きらきらと語っていらっしゃるのに……。34歳。あまりにも早すぎました。野田凪さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。

*1:公式サイト http://design-note.jp/

*2:レビューはこちら。http://d.hatena.ne.jp/snow8/20080904/p2

*3:担当ライターさんは別のかたです。