活字地金彫刻師・清水金之助さんの本をつくります!

このブログでは数年前から何度かにわたり触れてきた、活字地金彫刻師・清水金之助さん。活字地金彫(活字直彫、種字彫刻)とは、活版印刷で使われる活字のもととなる母型(凹型)を作るための、さらにもととなる種字(父型)を、鉛と錫の合金である活字材に左右逆字でじかに凸刻していく技術のこと。わずか数ミリ四方の小さな活字材に、下書きもなくまたたくまに美しい文字を彫り上げる匠の技です。

今年1月に89歳を迎えられた清水さんは、日本にもはや数人といわれる活字地金彫刻師のお一人。これまでいくつかの雑誌で取材記事を書かせていただきましたが、活字地金彫刻という、幻になりつつある技術を持った清水さんの半生を一冊にまとめたいと、いつの日からか思うようになっていました。

しかし商業出版として本を刊行するメドがたたず、「それでも清水さんの本を出したい」という思いを抱く有志が集まり、「清水金之助の本をつくる会」を立ち上げました。同時に「清水金之助の本」刊行基金を立ち上げ、趣旨にご賛同いただける方に、出版資金のご協力をお願いできればと思っています。

ご協力いただいた方には、一口につき一冊、本を献呈するとともに、巻末にお名前を掲載させていただきたいと考えています。詳細については、「清水金之助の本をつくる会」ブログをご覧いただければと思います。
【活動趣旨】『活字地金彫刻師・清水金之助の本(仮)』をつくります。 : 活字地金彫刻師・清水金之助の本をつくる会
【概要】『活字地金彫刻師・清水金之助の本』(仮題)制作スタッフが決まりました! : 活字地金彫刻師・清水金之助の本をつくる会
「清水金之助の本」刊行基金にご協力のお願い : 活字地金彫刻師・清水金之助の本をつくる会


1月末から告知を始め、現在までに70口のご協力をいただきました。「電子書籍」がしきりに取り沙汰されるこのご時世に、いまはもう仕事としては途絶えてしまっている「地金彫刻」の職人さんの本に、こんなにもご協力いただける方がいるとはと、メールをいただくたびに胸を熱くしています。新しいセルフパブリッシングはなにも電子書籍だけの話ではないのかもしれません。

みなさまのご協力をお待ちしております。どうぞよろしくお願いいたします。

※追記:ご入金の〆切を3月25日(金)にさせていただくことになりました。