「チェコのキュビズム建築とデザイン 1911-1925」展
先日銀座に行った際、INAXギャラリーにも寄って、「チェコのキュビズム建築とデザイン 1911-1925」展を観てきた。
ピカソ、ブラックが中心となって起こった20世紀初めの美術運動キュビズム。チェコでは世界で唯一、建築に応用され、プラハを中心とした各地に斬新で奇抜なキュビズム建築が誕生しました。その担い手は、当時の近代合理主義に反発を覚えた30歳前後の若き建築家たちでした。今展では誕生からおよそ一世紀の経過を間近にした今、ヨゼフ・ホホル、ヨゼフ・ゴチャール、パヴェル・ヤナークの3名による建築を中心に、チェコのキュビズムデザインを歴史上の希少な遺産として紹介します。
LIXIL|企業情報|文化活動|LIXILギャラリー|巡回企画展|チェコのキュビズム建築とデザイン 1911-1925-ホホル、ゴチャール、ヤナーク- 展Czech Cubist Architecture and Design 1911-1925
キュビズム建築とは、ピカソやブラックが主導し20世紀初頭の絵画や彫刻に大きな影響を与えたキュビズムに触発された新しい造形表現を、建築に展開したもの。キュビズムが建築にまで及んだのはただ一国、チェコスロヴァキアだけなのだという。
壁面を分割し、結晶形や幾何学形をモティーフにしたキュビズム建築は、カクカクと施された凹凸が陰影をもたらし、なんとも美しいだけでなく、すごくかわいい。なんというか、「まっすぐっていうのも退屈なんで、ちょっとカクカクしちゃいました」とでも言っているような愛嬌がある。展示空間自体もキュビズム表現となっていて、建築そのものは写真で展示されているのに、まるでそれらの建物のなかに入り込んだような感覚を味わわせてくれる。
展覧会は5月23日まで。
図録はAD祖父江慎さん、デザイン 吉岡秀典さん(コズフィッシュ)、プリンティングディレクター 金子雅一さん(凸版印刷)、フォントディレクター 紺野慎一さん(凸版印刷)と最強ラインナップ。ギャラリーを楽しんだ後は隣接のINAXブックギャラリーに寄って、本をいろいろ買ってきた。この書店はいつ来ても本当に楽しくて大好きだ。
チェコのキュビズム建築とデザイン1911-1925 -ホホル、ゴチャール、ヤナーク- (INAX BOOKLET)
- 作者: 鈴木豊,藤森照信,ロスチスラフ・シュヴァーハ,ペトル・ヴォルフ,住友和子編集室,村松寿満子
- 出版社/メーカー: INAXo
- 発売日: 2009/03/14
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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