「白」原研哉展

ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)で行なわれている「白」原研哉展を観てきた。

シンプルさの中にある、洗練された美しさ。未知なるデザインの課題に挑戦し続ける原 研哉。
 今回の展覧会は、余分なものをなくすこと、そして、ものの本質を知ろうとすることへの静かな洞察を示すものです。本質のみに還元されることよって生み出された数々の作品を、「白」というひとつの美意識あるいはコンセプトを通して振り返ることで、デザイナーの思想の核心に触れる展覧会です。

ギンザ・グラフィック・ギャラリー

香水「KENZO POWER」、長野県小布施堂の日本酒「白金」、NTTドコモらくらくホン」、『一冊の本』表紙、『RE-DESIGN』『HAPTIC』などのブックデザインーー「白」という名の展覧会で、白で埋め尽くされた1階の空間に包まれた後、階段という「露地」を抜け地階に着くと、空間が転じる。白はそれのみでは白たりえず、闇があってこそ際立つものであること、つまりは闇があってこその白なのだということを強く感じさせる展覧会だった。

撥水素材のうえを水滴が転がる「蹲踞(TSUKUBAI)」などの作品群は、いつまでも眺めていたくなる。幼いころ、水銀の体温計を割ってしまうたび、液体であるはずなのにやわらかな球体となり床のうえをころころと転がる水銀に、触っては危険なものと知りながらどうしようもなく触りたい欲求に駆られたことを思い出した。

展覧会は10月31日(金)まで。

*ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggghttp://www.dnp.co.jp/gallery/ggg/

白

*参考サイト
J-CASTトレンド
目指したフォルムは「手の中に溶け出す“石けん”」――らくらくホン ベーシック - ITmedia Mobile
http://www.ntt.com/business/column/onsei/leader/vol_48/index.html