三菱一号館竣工記念「一丁倫敦と丸の内スタイル」展

1/11(月)まで三菱一号館で開催されていた「一丁倫敦と丸の内スタイル」展を観てきた。

このたび三菱地所株式会社および株式会社三菱地所設計は、三菱一号館の竣工を記念いたしまして、「一丁倫敦と丸の内スタイル展」を開催いたします。

展覧会は2部構成となっており、都市・建築展では、旧三菱一号館の設計者ジョサイア・コンドルの足跡と人となり、三菱一号館復元の意義や建築的魅力を紹介しつつ、三菱一号館に始まる丸の内の都市の歴史、明治から大正にかけて丸の内に働いたビジネスマンの都市生活文化を探り、日本の近代オフィス街発祥の地としての丸の内のオフィス文化に光を当てます。
写真展では3人の写真家、梅佳代ホンマタカシ、神谷俊美が撮影した三菱一号館復元の記録を展示致します。

都市・建築展及び写真展を通じて、かつて丸の内が一丁倫敦と呼ばれた赤煉瓦街であった時代を振り返りつつ、復元された三菱一号館の空間を存分にお楽しみいただけることと存じます。

展覧会概要より

三菱一号館 | 三菱一号館とは


細部までこだわり忠実に再現されたという三菱一号館は、まず建物を観ること自体がとても楽しかった。展示では、三菱一号館復元の舞台裏を詳しく取り上げ、職人たちーー建設現場のみならず、当時にできるかぎり近いかたちで再現されたというレンガ造りの職人までーーに光を当て、詳細に紹介されていたのも、とてもよかった。

「3人の写真家による三菱一号館復元の記録」のうち梅佳代さんの写真は、建設現場を写した、いかにもスナップという写真なのだが、だからこそ素顔の職人たちの姿、飾らない笑顔が写っていて、観ていてうれしくなった。多くの人々が調査、設計、建設にかかわり、この建物がつくられたのだということがわかると、見る目がまた変わる。

会場で熱心に質問している人の姿をちらほら見かけたのも印象的だった。






一丁倫敦と丸の内スタイル―三菱一号館からはじまる丸の内の歴史と文化

一丁倫敦と丸の内スタイル―三菱一号館からはじまる丸の内の歴史と文化

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日本に西洋建築が入ってきた幕末から明治にかけて、その新たな様式、方法に職人たちがどのように対応していったのか。新しいものに果敢に挑戦していった彼らの姿は、初田亨『職人たちの西洋建築』にくわしい。

職人たちの西洋建築 (ちくま学芸文庫)

職人たちの西洋建築 (ちくま学芸文庫)