「前提」を疑え!ーー『デザインノート』No.23で廣村正彰さん×前田豊さん対談

『デザインノート』*1No.23が発売されました。特集テーマは「16人のアートディレクターがつなぐデザイン道 未来を創造するデザイン」。


師弟、親子、先輩後輩など関係性は違っても、表現の遺伝子は時代の胎動にもまれ引き継がれていき、新たなスタイルを生む。デザインの道が激動する時代の潮流なら、バトンは研ぎ澄まされたデザインの法則。

『デザインノート』No.23 特集トビラより

さまざまな関係性で「受け継がれるもの」に焦点を当て、9組のクリエイターが登場しています。
今回わたしは廣村正彰さん*2と前田豊さん*3の対談をはじめ、廣村さんの作品紹介、前田さんのインタビュー、メイキング、作品紹介の取材執筆を担当しました。

日本のグラフィックデザインを代表する故 田中一光*4のもとで、その背中から、物事の本質を探る姿勢を学んだ廣村正彰さん。そして前田豊さんは、やはり廣村さんの背中から、デザイナーとして大切な、核となる考え方を学んだといいます。二人の間に受け継がれたものとは、いったい何だったのでしょうか。

二次元と三次元の間を自在に行き来し、「空間グラフィック」という概念を打ち出して活動する廣村さん、そしてそのもとで学んだ前田さんの作品は、空間からグラフィック、パッケージ、ウェブなど多彩です。「微分積分」によって現在の進路を決めてしまったという前田さんの一風変わったライフヒストリーも新鮮でした。

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そして今回、巻頭に2008年10月末〜11月にかけてクリエイションギャラリーG8とガーディアン・ガーデンで行われた福田繁雄展「ハードルは潜れ」のレポートが掲載されています*5福田繁雄さんは2009年1月11日、くも膜下出血のためご逝去されました。享年76歳。突然の出来事に、はじめて訃報を聞いた時にはすぐに事態が飲み込めず、言葉も出ませんでした。とても、とても残念です。ご冥福を心よりお祈り申し上げます。

*昨年、個展を拝見した時のレポート 福田繁雄展「ハードルは潜(kugu)れ」 - 雪景色
福田繁雄デザイン館(岩手県二戸市http://www.civic.ninohe.iwate.jp/sigeo.html

*1:公式サイト http://design-note.jp/

*2:廣村デザイン事務所 http://www.hiromuradesign.com/

*3:氏デザイン http://www.ujidesign.com/

*4:田中一光氏参考記事 http://www.japandesign.ne.jp/HTM/JDNREPORT/020123/tanaka_ikkou/index.html

*5:担当ライターさんは他の方です。