『文字講座』発売まであと1週間。

さて、いよいよ書籍『文字講座』(誠文堂新光社刊)発売まで、あと1週間前となりました。

「デザインとしての文字」、「知識としての文字」。
文字のことを知らずして、文字を使いこなすことはできない。
13人それぞれの文字への想い――文字の旅がはじまります。

この本は東洋美術学校創立60周年記念事業として、2006年度、全10回にわたり開催した「文字講座」の内容を採録したものです。連続講座「文字講座」は「デザインとしての文字」「知識としての文字」の両面からタイポグラフィを楽しみ、その大切さを学ぶことを目的に、文字活字に関わりを持つ専門家、そしてデザイナーの方々の協力を得て企画されました。

文字に関する本は数多く出版されていますが、それらは大きく活字文化史やタイポグラフィを学術的に考察するものと、アートディレクターやデザイナーといった実際に文字を使う立場の方々の考察や作品をまとめたものとに分かれているのが常でした。しかしこの書籍『文字講座』は、学術的解考察とデザイン的視点からの考察の二つが同時に一冊のなかに存在していることが大きな特徴です。そして、どちらに属する方であっても、全員に共通して流れているのが「文字が好きだ!」という熱い思いなのです。

読んでいるうち文字の世界の楽しさにわくわくしてくるような、そんな本を目指しました。

以下、目次です。
2009年1月23日(金)発売予定。楽しみにお待ちいただければ幸いです。

『文字講座』目次

第一講 浅葉克己「世界をめぐる文字の旅 ーー愛ある文字・トンパ」

第二講 木村雅彦「ローマ大文字の礎 ーートラヤヌス帝の碑文が語る」

第三講 葛西薫 「字・言葉・文・絵」

第四講 杉下城司「サンセリフ体活字の潮流ーー誘目性から可読性へ。産業革命からモダニズムへ。」

第五講 鈴木功 「タイプデザイナーという仕事」

第六講 服部一成「私のデザインと文字」

第七講 河野三男「石彫り職人の活字 ギル・サン書体」

第八講 永原康史「日本語のデザイン、その後 ーー日本語組版の応用と展開」

第九講 春田ゆかり「書から活字へ ーー書家・池原香穉を追って」

第十講 中島英樹「タイポ・グラフィックス ーーデザインとの関わり」

第十一講 山本太郎「書体開発の現場 ーーアドビシステムズのデジタルフォント」

第十二講 白井敬尚「活字とグリッド・システム ーーブック・フォーマットの形成」

第十三講 佐藤可士和「The Power of Artdirection」


*ブックデザイン:有山達也
*構成・まとめ:雪 朱里

【書誌情報】

  • 『文字講座』
  • 文字講座編集委員会/編
  • 出版社名:誠文堂新光社(ISBN:978-4-416-60907-1)
  • 発売予定日:2009年01月23日
  • 予定価格:2,520円(税込)
  • A5判 並製 全256ページ

http://books.yahoo.co.jp/book_detail/AAT95931/
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Amazonの取り扱いがスタートしました。どうぞよろしくお願いします。

文字講座

文字講座

なぜか著書が浅葉さんになっていますが…(一番最初に登場しているから? 謎です)

【これまでの『文字講座』関連エントリー
文字の本を作っています。 - 雪景色
とりあえず責了。 - 雪景色