「ミリオンセラー誕生へ! −明治・大正の雑誌メディア−」展


印刷博物館で12月7日(日)まで開催されていた、「ミリオンセラー誕生へ! −明治・大正の雑誌メディア−」展を観てきました。会期終了が迫っていた土曜日、午後から別の場所でセミナー聴講の予定があったので1時間強しかいられなかったのですが、どうしても観たくて。

雑誌誕生からミリオンセラー誕生までわずか60年
この60年は印刷、流通の飛躍の時代でもあった

雑誌は、手頃な価格で多くの人々に情報を提供し、啓蒙し、教養を深め、流行を生みだし、趣味娯楽の世界を広げてきました。また時には時代を動かす原動力にもなってきました。
日本では明治期に雑誌は盛んになり、大正から昭和にかけて大衆の読み物となりました。昭和2年には講談社の雑誌『キング』が出版界で初のミリオンセラーを達成し、雑誌は大衆文化を支えるものとして、確固たる地位を確立しました。
本展では、大衆文化を担うメディアへと急速に発展した雑誌の成立過程を3つの時代に区分し、その時代においてどのような雑誌が求められ、読まれていたのかをご紹介します。また、雑誌の部数の拡大、表現の広がりは出版産業の進歩・発展を映し出す鏡でもあります。その過程を、出版業界・印刷業界・流通業界の発達と照らし合わせながら検証します。

印刷博物館:企画展示 > ミリオンセラー誕生へ! −明治・大正の雑誌メディア−

雑誌の源流をたどることは、活字や印刷の源流をたどることにもつながる。雑誌の流れをたどることで、当時の人々の関心が浮き彫りにされる。雑誌デザインもまた興味深い。とりわけ明治期に刊行されていた『滑稽新聞』、そしてその増刊である『絵葉書世界』の図案のトリミングの絶妙さに唸りました。行ってよかった。