決して減らないものを目標に据える

2009年9月13日、米大リーグ、シアトル・マリナーズイチローが、大リーグ史上初の9年連続シーズン200安打を達成した。108年ぶりの記録更新だという。ふだん野球はほとんど見ないのだけれど、これはどうやら大変なことだぞ、と思い、14日に放映されたNHKスポーツ大陸」の「イチロー 大記録への闘い」を観た。イチロー本人がこの記録について語るのを聴きたかった。

番組のなかで、「なぜ打率ではなく、200安打を目標に据えたのか」と尋ねられると、彼はこう答えていた。「安打数は決して減ることがない。1本1本確実に積み重ねていける。けれど打率は減ることがある」。増減するものを目標に据えていると、大きな重圧のなか、どうしても逃げ出したくなる時がある。だから、「決して減らないもの、積み重ねていけるもの」、すなわち「安打」を目標に据えたのだ、と*1

「増減するもの(=打率)」に一喜一憂するのではなく、「増えるもの(安打)を積み重ねる」という目標を立てることによって、前に進む力にしてきたんだなあ、イチローは。「積み重ねていけるもの、決して減らないものを目標に据えることで、自分自身を奮い立たせる方法がある」。そのことを、イチローの言葉から学んだ。

*1:記憶をもとに書いているので、正確な音声起こしではありません。