『デザインノート』No.15「雑誌デザイン」

『デザインノート』*1最新号は、雑誌デザイン特集。

今回は木村裕治さんの記事と、藤本やすしさん×尾原史和さんの対談を担当しました。

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新卒で就職した会社は、印刷会社でした。
企画編集を担当した媒体のほとんどは、自分でレイアウト(写植指定)しなければなりませんでした*2

けれどもふつうの文系大学出身のわたしには、レイアウトやデザインの知識なんてありません。指定の仕方は先輩のお手本を見ればわかるけれど、肝心の「誌面に載せる要素のそれぞれを、どの大きさ、どの書体で、どこに配置するか」ということは先輩の真似ばかりというわけにいかない。

本屋さんに行っては、デザインが素敵だなと思う雑誌を買い込む日々が、そこから始まりました。

雑誌をデザイン買いしていると、当然、「だれがデザインしているのか」が気になってきます。
あるとき、自分がデザイン買いする雑誌に、ある人の名が多いことに気がつきました。

大胆なタイトルの入れ方。
気持ちのよい空間の切りさき方。
読みやすい文字組み。
凝縮された本文のブロックと余白との、心地よいバランス。

その人のデザインする雑誌はどれを見ても空にまっすぐ伸びる青竹のような気持ちよさで、眺めるたびに、胸のすくような気持ちになりました。

それが、木村裕治さんとの出会いでした。

私淑して10数年。ついに、木村裕治さんにお会いしてきました。

しかも今回、木村さんが特別に、記事のアートディレクションまでやってくださいました。
わたしの書いた記事を、木村さんがデザインしてくださったんです。

感激すぎる……!

そんなわけで木村さんテイストのデザインノート誌面が見られるのはNo.16だけ!
かっこいいです!
ご興味持ってくださった方、ぜひぜひ書店でめくってみてください。

木村さんの記事のすぐうしろには、藤本やすしさん(BRUTUSGQ Japanなど)vs 尾原史和さん(R25、planted、NEUTRALなど)の対談。意外にも初対面だったというお二人に、雑誌デザインの醍醐味について、率直に語っていただきました。楽しい対談でした。

*1:公式サイト http://design-note.jp/

*2:さらにいえば、アミ指定して、版下出力を手配して、時には版下を切り貼りなんかもして、下版までぜーんぶやらなければならなかった。いま思えば貴重な体験