ポメラがうちにやってきた

先月の半ば、デジタルメモ「ポメラ」を購入しました。色はトワイライトオレンジ。

購入するほんの少し前まで、まったく買う気がなかったのです。外でものを書くことがあるとはいえ、外出頻度がものすごく高いわけでもないし、ノートPCもあるし(MacBookは重いけど)、「買ったところで何に使うの?」とまで思っていました。

ところが出先で偶然、実物を見る機会があり、触ってみた瞬間から、「うわあ、これ欲しい」という気持ちがふつふつと。モノとしての愛らしいたたずまい、手帳サイズというその小ささ、そしてそれだけ小さく軽いわりにはしっかりしたキーボード。わたしはとても手が大きいので(手袋では指の長さが足りなくて水かきができがちです)、小さなキーボードは打ちにくいんじゃないかなと思っていましたが、これが慣れると大丈夫なのですね。

ちょうど出張を控えていたこともあり、しかし出先ではせいぜいテキストを打つだけなのにPCは重くて持っていけないなあというところに、ポメラとの遭遇。これはもう、出張前に買いなさいという天啓では?!

そこまで思ってもまだ「でも使わないかも…」と迷ったのですが、「ポメラが気になる」とつぶやいたところ、周囲の人々が口をそろえて「あなたの仕事にこれほどもってこいのものはない、わたしがあなたなら絶対に買う!」と言うではないですか。単純なので、その声にグーッと後押しされて、Amazonでポチッと購入してしまったのでした。

* * * *

さて、ポメラが手元にやってきてから約3週間。正直言って、「大活躍! もう、これがなくっちゃ成り立たない!」というほどには使っていません。なにしろ、先にも書いたように、外出頻度がものすごく高いわけではなく、外出先以外で使う意味も(わたしには)ないので。

でも、外出する時にはたいてい、バッグのなかにポメラを入れるようになりました。いざとなったらメモがとれる、それもテキストデータとして。そのことが、気持ちを軽やかにしてくれます。

そもそも購入時に一番想定できたシチュエーションとしては、取材や打ち合わせで外出した際、隙間時間を利用して原稿やメモを作成できるだろう、ということでした。実はいまのところまだ、仕事の原稿をポメラで書く機会はありません。でも、今後そういうことも起きてくるかな。

最初にいいな、と思ったのは、読書メモをとる敷居が下がったこと。本を読んでいて気になる箇所や心に響いたフレーズに付箋をはり、後にPCでメモを残すという方法をこれまでとっていたのですが、付箋をはってからメモを打ち込むまでにタイムラグがありすぎて、結局とれずじまいになってしまうこともしばしでした。けれどポメラを持ち歩いていると、それこそいつでもどこでも読書メモを残しておける。そうしてあとでPCに取り込んでまとめればいいわけです。「いつでもテキストデータ化できる」ことのメリットは大きい。

先日は展覧会を観た後、次の予定までの空き時間を利用して、このブログの下書きをしました。五十嵐威暢「マケット展」 - 雪景色の記事です。メモだけのつもりで書き始めたけれど、結局、ほとんど完成の状態まで書き上げてしまいました。これはいい。

そもそも展覧会を観た後は、いつも手書きでメモを残していたのです。観た時に心に浮かんだことをなるべくすぐに書き留めておかないと、忘れてしまうし、その後、ほかのものを見たり触れたりすると、印象がどんどん薄れてしまうから。それが、最初からテキストとして打ち込める。

もちろん、それはノートPCでできることです。だけど、ただでさえ荷物が多くなりがちなので、これまでもノートPCを持ち歩くとなると大仕事だった。それが、いつものバッグのなかに入れられるということはありがたい。電源ボタンを押せばあっという間に起動する動作の速さも魅力です。

まあ、言ってしまえば小型ワープロだなあという感想でもあるのですが、でもその「小型」であることの魅力たるや、大きいというのが実感です。なにより、モノとして、持っていてうれしくなるたたずまいなのが良いですよね。

ヘビーユーザーというほどには使い倒さないかもしれないけれど、持っていると荷物も心も軽やかになるのが、わたしにとってのポメラです。

ポメラ本体がトワイライトオレンジなので、同じくオレンジの電子辞書ケース(サンワサプライ)に入れて持ち歩いています。手帳型なので、ゴムを外すとサッと出せるのがうれしい。

▲開くとこんな感じです。ケースに乗せたままポメラを開いて使うことができます。

そんなわけで、購入をお迷いのそこのあなた(M嬢とかM嬢とかM嬢とか・笑)、おひとついかがですか?

キングジム デジタルメモ ポメラ DM10  トワイライトオレンジ

キングジム デジタルメモ ポメラ DM10 トワイライトオレンジ